《MUMEI》 「いや…そんなんじゃないんだけどさ。」 俺はしどろもどろになりながら、懸命に自分をフォローする。 他の奴らも勿論だけど、この朝倉舞子だけには、絶対知られたくなかった。 ユキに好きな人いるのかって聞かれて、実は嘘ついてた。 不意打ちすぎて、何だか恥ずかしくなり『いない』って答えたけど、本当はいたんだ。 それがこの子、朝倉舞子。 好きになった理由は何て事ない。 一目惚れ。 見た目がストライクゾーンど真ん中だったんだ。 何故か三年間、奇跡的に同じクラスになって、俺は女々しくも運命感じたりして… 若干遅すぎる気もするが、それでも卒業してしまう前に、告白しようと決めた相手なのだ。 だから、俺が男の愛撫でイッたなんて事は絶対に知られてはならない! 「何でもないよ。気にすんな!」 「別にしてないけどね〜」 『ただ聞いただけ』と言って俺を擦り抜け、友達の輪に入っていく彼女の性格は、とてもクールで男前。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |