《MUMEI》
静かな年末
もうすぐ大晦日

優子と春奈ちゃんと三人で買い物に出たんだ

翔と真奈美は、アヤナちゃんと一緒に出掛けてる

恵太、これ買ってよ

あい

これもね

あい

俺、たかられてた、春奈ちゃんに

自業自得よ、春奈ちゃんと一緒に居られるだけ有りがたく思いなさい

裕子に言われたんだ

でも、俺と二人きりには絶対ならないんだ、春奈ちゃん

しかも、たかるだけたかって
優子と遊びたいから帰れって

優子もだきたいんだろうけど、バイバイって、手を振ってた

泣くぞ、マジで!

後で慰めてあがるから

笑いながら、優子が言ったんだ

…………お早いお帰りですね

真知子が、笑いながら言った

聞いてやがるな
ったく、女の情報網って、何なんだよ

無視した

んで、ソファーでふて寝したんだ

夜帰宅した優子が、慰めてあげると言いやがったから
意地はって断ったんだ

そしたら優子も

じゃぁ、させて上げない

って、言ってた

べつに、喧嘩したわけじゃないから
普通にしてたんだけど
何となく、抱かなかったんだ
意地だな、俺の、くだらない

そして、大晦日の夜

静かだね

うん、バーティーも何もないから
みんな休ませたしね

真知子さんも、お泊まりみたいだね

うん、あの人とだろ?

でしょうね、詮索はしないわよ、大人だもん、真知子さん

だね

いいの?、敵になるかもだよ

ん、その時はその時だよ

童貞あげた人って、ヤッパ特別なの?

処女あげた奴は特別か?

…………ん、後悔してもしょうがないけど
でも、思ったほど、普段頭にないわね
女って、そんな生き物みたいね

んだよ、それ

男の方が、昔の女を忘れないんじゃない?

そうなのかなぁ?
俺、本気で惚れたの優子が初めてだから、わかんねーよ

真知子さんは?

ん、憧れの人って感じかな
聡明で、知的で、でも、あんな素敵な女性でも、濡れるし、やらしくなるんだなぁって

本当に、生でしてないの?

してないよ、優子はどうなんだよ?

翔くんが、初めてよ

求められなかったのか?

断りました

翔は、受け入れたのか?

うん

そっかぁ

またぁ、イジケル

今でも生で出来るだろ?

誰と?

俺以外に、何人も居るのかよ?

…………どうかな、出来るかもしれないけど
しないわ
恵太に愛されてたいから

変わらないよ、俺は

うん、恵太に愛されてるために、何を選ぶかって事よ

見たいって、言ったら?

………中に、出されたとこを?

うん

…………見せるわ

優子を荒々しく押し倒した

…………でも、優子は、俺を、そっと抱きしめたんだ

誰と寝てもいいよ
何してもいい、でも、私を忘れたら、嫌だよ

優子を失うってことは、俺の半分が無くなるって事だから

私は全部だよ
恵太が全てだもん

よく言うよ、翔を好きだろ?

うん、恵太が翔くんを好きだからね
それと同じだけ、好きよ
真奈美を抱くってことは、翔くんを抱くってことでしょ?

そうだね
優子を抱くってことは、俺が抱かれるんだよな

そうよ
でも、嫉妬しちゃうでしょ?

うん
だって、優子、感じちゃうだろ?

うん、恵太が見てたら、凄く感じちゃうかな

このまま、入れさせてよ

うん

濡れてるね

うん

入ったよ

あっ、ん、恵太ぁ

直ぐ、出ちゃうかも

うん、いいよ

中で?

少し、危険日よ

出すよ

うん

優子

あ、恵太、んっ

除夜の鐘が、聞こえてた

そして、優子の甘い吐息も

優子の優しい唇を、静かに味わいながら
静かに腰を動かしたんだ

ん、こう言うのも、素敵、あ、恵太、私も逝きそうよ

一緒に、ね、優子

うん、一緒に、あ、恵太ぁ

優子の細い腕が、俺をギュット抱きしめたんだ

……………

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