《MUMEI》
捨てられた者
美佳は脱がされた服を再び着せられ、音楽室に入った。


「みなさん、この人はもう部員ではありません。好きなようにいじめて下さい」


美佳の地獄が始まった。

「おい、美佳。荷物運んでこい」


先輩に言われ、美佳は外に出た。
そこには、大量の箱が置いてあった。



32℃の猛暑のなか、美佳は汗だくになりながら、一生懸命運んだ。


「あっ!」
美佳のあしがもつれる。
倒れた美佳に、ベルトがとぶ。
パシィッ、
「誰か休めと言った?さっさとやれ」


見ると、同級生が立っていた。
「す・すいません」

美佳は立ち上がると、荷物を運び始めた。


やがて雨が降ってきた。

しかし、美佳は仕事をやらされた。

ずぶ濡れになり、転んで泥まみれになっても、ひたすらぶたれた。



美佳を助ける者などいなかった

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