《MUMEI》

具合はどう?

はい、大丈夫です

起きないで、そのままで

いえ、そのような無礼は

いいから、横になってて

あ、
…………暖かい、手ですね

悪魔の手だけどね

私達が弱いのでは、ありません
イサムと対峙したときより、一段と覚醒されてるのでしょう

イサムを、野放しにしたのか?

青柳は、その力を剥奪されてしまいました
何の術も、無かったのです

国は、イサムに俺が殺されれば楽だからね

おそらく、そのような目論みもあったのだと、推測しております

青柳の、反乱分子の動向を知りたい
第三国に、潜り込んでるだろ?

はい、ですが

そっか、ハルキに情報を押さえられてるのか

全ての力を、剥奪されてしまいましたので

動けるか?

はい?

青柳を纏めろ、後押しする
貴女が纏めるのだ

高橋様

恵太と呼べ
一族は関係ない
俺と、仲間の警護を命ずる

は、はい!
承知致しました

寝てろ、今は

ですが

見届けろ、一族の末路を
そして、再生しろ、自らの手で
それが、人として生まれし者の定めと知れ

は、はい
有りがたき、お言葉

恵太様、危険かと、思われますが

案ずるな、真知子
彼女は解っている、人選は誤るまい

何故です?

拳を交えればわかる、彼女は憂いていた
影が、光を求めれば、乱世になるさ

私くしは、青柳を信頼しかねます

うん、警戒しといて

恵太様、軽々しいかと

俺のやり方だ、苦労をかける

もう、その笑み、
いつも、それに騙されてしまいます

ぁは、俺に惚れたら彼氏が泣くぜ

男と女とか、そのような下世な気持ちではありません
あなた様に仕える幸せは、あなた様には、おわかり頂けませんね

ハルキ、俺は意思表示した
国がどうするか、一週間待つ

お、おい、一週間じゃ

同じことを二度、言わすな

ぐっ、ったく、お前は!

時間が、無いんだ

恵太?………

すまないが、急いでくれ

……………

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