《MUMEI》










真菜はソファに座り、テレビを見ながらピザを食べている。

母さんからはさっきメールが入った。




今日は同僚との付き合いで飲んで来るらしい。







――俺達の母親は大手宝石店の店長をしている。




その為閉店まで居なくてはならないらしく、帰りは何時も、遅い。





「お母さんもうちょっと早くメール寄越せば良いのにねー、そしたらMサイズにしたのにさ…」




真菜は大きなピザを吊し食いしながら溜め息混じりにぼやいた。




「まあ、色々あるんだろ…、しょうがない、俺も付き合うか」




俺は真菜の隣に座り、端から一ピースを取り上げる。



「…お兄ちゃん、昨日何処泊まったの?」

「え?」





俺はふと真菜を見る。






…つかスゲーニヤニヤしてるし。










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