《MUMEI》
みんなのために
「いい子ぶって、次はそうはいかないわ」

鷺崎は、優衣を縛る縄に新たに縄をつけて、それを体育館の端につけた。


「あなたはここに座っていなさい」


鷺崎に従い、優衣は座った。



練習が始まった。

ある部員が、新しくつけた紐を踏んだ


「ううっ!がはっ」

優衣の体がさらに強く締め付けられる。


「先輩、大丈夫ですか?」

その後輩が紐を踏むのを止めると、優衣の縄は緩んだ


「はぁっ、はあっ、大丈夫よ」

優衣の言葉を聞いた後輩は、安心した様子で練習に戻った


「私が苦しむと、みんなに迷惑がかかってしまう・・」



そう考えた優衣は、歯を噛み締めて必死に耐えた

「・・・ぐっ!・・・うっ!」


優衣が平静を装ったため、部員達は安心して練習に取り組んだ。



しかし、その度に紐は踏まれ、優衣は痛みに耐えた。
優衣は汗だくだった。

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