《MUMEI》 権力の使い方母という名の人から電話があった 血の繋がりのない、母から電話なんて、 初めてだった 電話番号は入力されてるから、実家からなのは、わかったけど 誰? 俺、そう言ったんだ 伝わったかな? 電話番号を、消去してるって マサエです 母という名の人は、自分の名前を、息子という立場の人に伝えてたんだ 笑えた 用件は、信金の新しい支店長と会ってあげなさい! だった 断ったよ 命令される立場ではないもんね 私の立場が困るとか、なんとか、言ってたけど 電話を切ったんだ 以前、父が住んでた頃は 来客者がたくさん居たろうけどね あの人と、会ったところで、何も変わらない そう、知らしめす必要がある 全ての会社を統括してる 親父の会社を引き継いだ俺は つまらない来客アポイントは取るなと 代理人に伝えてある 金の動きを、毎月報告させ 決まった物意外の支出は、俺の許可を得るように厳命した 週に二度、社に顔をだすけど いく日は抜き打ちだ これは、父から学んだ手法だ 父も、多くの人を、信頼してなかった たぶん、妻の、母という名の人もね それなりの相続は受けてる あの人は、勝手に生きてくさ 妹という、名の人たちもね 直ぐに、まち子から、電話が来た 能書きを垂れたまち子に 営業だろ? なんで、営業の都合に、俺の日程を合わせるんだ?! 愚弄してるのか!まち子! 血の繋がった姉を、呼び捨てにしたんだ 黙ったまち子に わきまえなさい 冷たく、そう言って、電話を切ったんだ 俺に対する不平不満が高まり 争いが勃発した 母という名の人が、先陣を切り 俺の権力から、離れる事を決めたそうだ 母という名の人も、父から相続を受けてる 屋敷と、会社をひとつ、 預貯金も、かなりの額を 完全敵対関係になったんだ もちろん、資本も隔て、法的にも完全な けど、代々の墓も、位牌も、俺の元にある 彼方が出ていったに過ぎないんだ 長年、父の顧問弁護士をしてた、お爺さん弁護士が よろしいのですか? と、俺に聞いたんだ 父からの手紙通りにしてるんです 好き勝手やったから、あとは頼むと 無責任な手紙でしたよね きっと、疲れてたんだと思います、父は だって、あまり帰らなかったでしょ?家にも 本意は、量りかねますが 僕の好きにやらせてください もちろんで、ございます 父から受けた教育を、今、発揮するのではなく ふるいにかけてからと、思ってます 面倒を描けますが、卒業まで、成りを潜めます かしこまりました 勝ち誇らせとけばいいですよ 恐らく、父は全てを話してないと、思いますから そのようで、御座いますね 恐いぐらいの、資産です 胡座をかき、贅沢をしてても生きて行けますが そんなものを望んでたとは思えません 身勝手、させてもらいますね かしこまりました ですが、私も歳ですので 何かの時は、娘に託してございます 駆け出しの弁護士ですが、頭はそれなりに働く娘だと、自負しておりますので 長生きしてよ 見届けなくちゃ、ダメっすよ はい、そのつもりで、ございます ………… 前へ |次へ |
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