《MUMEI》

「じゃあ、当日の説明をするね」
打ち合わせは予想外に早く終わった。
二人組のチームを作って交代で店番をするらしい。
私は案の定、赤羽先輩と同じチームになった。
「後は机を並べるだけだから」
そして設営も直ぐに終わった。
「明日のことは分かったね?
じゃ、解散」

中途半端に時間が空いてしまった…。
私は行く当ても無く、ふらふらと歩いていた。
「天野妹じゃん、暇なの?」
そして山田に話しかけられた。
「…まあね
あと、天野妹って言うの止めてくれない?」
「はいはい、わかったよ
…天野妹は苛ついてるんだね」
「…わかってないじゃん」
「あぁ…えっと、タスクちゃん
ごめん、癖になってた」
「…ふん」
いちいちムカつくヤツだ。
でも、前はこんな喋り方じゃなかった気が…。
「そんなことを言う山田さんは暇なの?」
「響子」
「…響子は暇なの?」
「タスクちゃんと話すので忙しい」
「…さいですか」
山田…響子は楽しそうに笑っていた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫