《MUMEI》
告白
先生の話しが終わった。
これから、帰る用意をする。
颯人は、私の用意が終わるのを待っていてくれた。
用意ができたのを見計らって、
「行こうか」
「うん」
2人で学校をでる。
それを何人かの男子と女子が見て、何か話していた。
「気にしなくていいよ。」
颯人は私のことをずっと見ているんだろうか。少しの表情の変化も見逃さない。
「早く行こ」
颯人はそんなことを言っても、やっぱり気になる。私は、人がいなくなるまで一言もしゃべらなかった。
「小春?」
颯人が心配したような声で話しかけてきた。
「そろそろ、昨日の返事聞かせてくれよ。」
「あっ、ごめん」
しばらく2人で見つめ合って
私が一言だけ
「颯人のこと好きだ。」
それを言ったら、颯人は何も言わないで私を抱きしめてくれた。
それから、颯人は私を家まで送ってくれて、家の前でキスをしてくれた。
なんだか自分が知っている以上のことをしてしまって、頭が混乱しているのが自分でも分かる。

でも、颯人が好きだ。

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