|
《MUMEI》 叔父の影がチラホラ見えてた 叔父といっても、二番目の母の兄だ マナブの交通事故相手は チンピラみたいな奴だと言ってたが 今、そいつは、叔父の会社にいる そして、俺と完全に縁を切れ ハルナもそうさせる、住む世界が違うんだ、と、話を持ち掛けた奴は、 叔父の会社と付き合いのある、奴だと突き止めた 全ての書類を、アキナが持っててくれたから、調べられたんだ アサミと、イズミの母の兄か…… だけど、アカネの母に、薬を処方してたのは 全然別の奴だよな 町医者だ 繋がりがあるのか、全く別のモノなのか？ 叔父の会社は東京にもある 役所と密接な公共事業請負業者か… 公共事業3割カットで、 潰れる間際の会社だと、資料ではなってたよな… 依然は、職人たちの寮まで、自己所有してたそうたけど 衰退してるなぁ アポも無しに、叔父を訪ねたんだ 打って出たんだ、回りくどいことは、しないさ 俺の訪問に、動揺を隠しきれずに居た叔父に 率直にマナブの事を聞いたんだ 記憶にない、なんのことだ？ 完全に惚けてたな そう、残念だよ 聞いてるかい？ 都内で事業展開するんだよ、俺 それは、聞いてる 聞いてるの？ かなりシークレットなんだけどね… まち子にも話してない 俺の会社にスパイがいるな いや、その、アサミが要ってたんだ、うん、そう、こないだ電話したときにな そうかぁ、なんだぁ 漏れるもんなんだね、情報って 揺さぶりを掛けて、帰ったんだ さぁ、出て来い、モグラ共め 案の定、尾行されてた 目立つ車だから、尾行する方は楽だろうね 用もないのに、警視庁に行ったんだ 慌てろ、モグラさん …………… 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |