《MUMEI》 似た者同士「陽菜は…こうしてあげないと駄目なんです」 「…ひ、陽菜ちゃん…本人……だよね…?」 陽菜の目がタオルで覆われているせいか、こんな姿だから陽菜本人だと認めたくないのか…真鍋の質問は、現実を確認しているみたいだった。 「そうですよ、これが陽菜の秘密です…嫌いになりましたか?」 「…いや……そうじゃなくて…なんで…」 偽善者。 陽菜の姿を見て引いてるくせに、なんで否定するんだよ…。 「陽菜は普通の恋愛ができないんです…こうやってされてないと愛情を感じられないから…」 真鍋がゆっくり僕の方を見た。 「なん…で……眞季ちゃんが…」 「無理してるんですよ、あの子…先輩のことが好きなのに、先輩は陽菜にこんなことしないから…だから私に頼って来るんです…寂しい子なんです、陽菜は」 そう言ってから僕は、ベッドに座って陽菜の内腿を撫でた。陽菜がビクンッと反応する。 「…眞…季……眞…季…」 陽菜が譫言のように、僕を呼ぶ。 陽菜…こんなだらしない格好を、陽菜の大好きな真鍋が見てるんだよ? 心の中で陽菜に言ってから、内腿を強くつねった。 「ぃああぁあああぁぁッ!!!!」 「先輩、こっちに来てください」 部屋の入り口で、僕と陽菜を見ていた真鍋に声を掛けたけど、真鍋は小さく首を振った。 「…やっぱり…こんな陽菜は受け入れられませんか…?」 少し悲しげに言うと、真鍋は焦ったように否定した。 「そ、そういうわけじゃないけど…これって…本当に…」 「お願いっ、舐めさせて…っ、舐めさせてください…!」 周りの音が聞こえていない状態のせいで陽菜の叫ぶような訴えが、真鍋の言葉を遮り、僕はそのタイミングの良さに、吹き出してしまいそうになった。 「ほらね?陽菜も欲しがってるんですよ…ずっと、普通じゃない自分を先輩に受け入れてもらいたいって言ってたから」 僕が言うと真鍋は暫く悩んだ様子だったけど、やがて意を決したように僕たちの方へ向かって来た。 「先輩、ちゃんと見てあげてください」 そう言ってから、陽菜のお尻に刺さった尻尾を掴んで出し入れすると、陽菜は悲鳴のような声をあげた。 「ひぁああぁぁあっ!やっ、やめ…お尻……ダ…メ…っ」 『ダメ』なんて言いながら、陽菜が痙攣する。 真鍋もあんなひきつった表情をしてたくせに、陽菜の姿に興奮している。 前へ |次へ |
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