《MUMEI》 小春の春また、この季節がやってきた。 桜の花びらが絶え間なく私の目の前を通り過ぎていく。 「小春ー」 遠くから、聞き慣れた声が聞こえてきた。 振り向いたら、颯人が大きく手を振っている。 そして、その隣には私の友達が颯人のように笑顔を向けてきた。 私は、声のする方へ手を振って一歩を踏み出した。 私に待っていたのは、ちゃんとピンク色の日々だった。 つづく 前へ |
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