《MUMEI》
本当の気持ち 咲嵐side
今日は土曜日で高校は休み

「咲嵐っ」

「お、幸」

幸が先輩に名前を聞きに行って帰ってきたとき少し嬉しそうだった。

まぁ、肝心の名前は聞けなかったそう

「咲嵐、嵐先輩のこと、どう思う?」

「へっ!?ど、どうって…」

何動揺してんのよ!!

「約束の彼は抜きにして、どう思う?」

「ぅーん…」

「そこ!!悩むな!!」

「へ!?何で!?」

「好きって言いなさいよー。」

「えー…」

「先輩は咲嵐のことが好きでキス…したのかもよー?」

「無いよ!!」

「わかんないよー!?」

「ずっと、好きな人いるって言ってたし…」

「その落ち込み具合、やっぱり好きなんだ♪」

「ちっ違っ!!」

「咲嵐、約束のことはわかるけど。でも、今が大事でしょ?自分の気持ち…よく考えてみたら?」

「…ぅん」

「よし!!」

「ねぇねぇ♪今から俺らと遊ばね?」

「あのっ…」

「遊ばない。」

「ちょっ!!咲嵐?!」

「ふーん…だったら、」

「幸には手は出させない!!拐うなら私にしな!?」

「ほーぉ、良いだろう、こぃ!!」

グイっ―――…

「おぃ、待て」

「んぁ?っいてててて!!」

「嵐先輩!!」

私の腕をつかんできた男は地面に這いつくばり、肩を押さえる

「ってーな!!何すんだてめぇ!!」

「こいつ、怒らせると怖いよ?お兄さん♪」

「隆堂先輩…」

「覚えてろ!!」

「っ―――…」

また…助けられた。

「大丈夫?幸ちゃん、咲嵐ちゃん」

「はい」

「…ありがとう…嵐先輩…」

「…無事でよかった…」

ギュ―――…

「えっちょっ嵐先輩?!」

「ごめん…ちょっとホッとして…」

「すっじゃなくて、嵐、咲嵐ちゃんのことは任せたよ♪」

「はぁ!?」

「俺は幸ちゃんとデート、してくる♪」

「あっおい…」

「先輩は…いつもタイミングが良いですね…」

「当たり前だろ!?ヒーローなんだから」

「…私だけの…ヒーローになってください。」

人生初の告白…
これが私の正直な気持ち…。

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