《MUMEI》

稲森さんが、連絡しといてくれたから
話はすんなり……

とは、いかなかったんだ

休日の社内で
小林さんに、茶封筒を渡したんだけど

常務と、御一行様達が居たんだ

お前、これが何だかわかってんのか?!

中身は知りません

常務の質問に、そう、答えたんだ

稲森か、ったく、専務の愛人だか何だか知らんけど
お前、上手に使われたな

そう、常務が言ったとき

悪いが、身柄を拘束する

そう言った男が、俺に手錠を掛けようとしたんだ

ソイツの腕を振り払った

金村だからって、もう、好き勝手にはさせないぞ!
逆らうなら、公務執行妨害だ!

公務?………誰なの、あんた…

警察手帳
それと、国税局の人達も、居たんだ

小林くん、データを出したまえ
菱和のためだ

そう言った常務に

お言葉ですが
部長の許可をお取りください

私が出せと言ってるんだ!

社規に、反します

自信の身に、悪い影響を与える事になるぞ

部長の許可があれば、全てお出しできます

二人のやり取りを見てた、偉そうな奴が

構わん、端末を押収しろ!

そう、叫んでたんだ

……………


小林さんが、手帳を見せたんだ

国税局?!

封筒の中身を見た奴が

証拠は押さえた、休み中に形をつけれます!

そう、騒いでたんだ

囮捜査か?
警察と国税局人達だった…

常務は、警察を介入させたんだな

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫