《MUMEI》

大丈夫?

…………たぶん

まち子さんに内緒で、抜いてあげるわよ

いいよ
仲良くしてなよ…俺、行かなきゃ
竜也のとこ

辛そうだぜ
しかし、でかいな、ズボン穿いてても、そんなだもんなぁ

わるいけど、顔洗わせてよ

冷たい水で、顔を洗ったんだけど
おさまらなかった

俺、何しに来たんだろ?

二人とも、スッキリした顔、してやがったなぁ……

……あてが、外れたな

竜也の家、来客者、もう、居ないと思ったのに……

黒塗りの車だらけだ…

庭も、隣のデカイ、駐車場も

構わず庭に、深紅のフェラーリを停めたんだ

若い衆が、駆け寄ってきた

ん、邪魔か?

いえ、ご来客を、聞いておりませんでしたので

レイは居るか?

はい、おられます、どうぞ

人垣が出来てた

どいつもこいつも、悪そうな顔、してやがる

お荷物を

いや、いい、直接届けたい

………しかし、

なんだ?、爆弾でも入ってるってか?

いえ…

拾い玄関に行くと
竜也が出迎えてくれた
突然の訪問なのに

隣にはミオさんが

階段を降りて来る、足音、レイだ
パジャマ姿で……

はしたないぞ、レイ、そんな格好で

竜也が言ったんだけど
レイ、俺の前に来て……

良くなった?
ごめんな、移しちゃって
これ、レイが好きだって言ってたプリン
………足りねーな、こんなに来客者居るんじゃさ

黙って、俺を見つめてるレイに
少し、おどけながら言ったんだ

……私に、会いに来て、くれたの?

うん、熱は下がった?
………うおっ!

嬉しい…………

抱きつかれた、たくさん人が見てるのに

おら!、散れ散れ、見んじゃねー!

誰かが叫んでた

………風邪、ぶり返すよ
裸足じゃんか……

…………レイに、言葉をかけたんだけど
離れないんだ…

上がれよ、ノブ…

う、うん

ほら、レイ、客人に失礼だろ
いつまで…

そう、竜也が言ったときだった

レイが、た折れ込んだんだ!

抱き留めた

まだ、熱があるじゃんか?!
竜也、レイの部屋は?!

三階だ

レイを、抱き抱えた

そして、階段を上がり
部屋へ

こっちよ、ノブさん

ミオさんが、案内してくれてた

ベットに寝かせたんだ

ムリさせちゃったね、ごめんね急に来たから

ううん、居て、ねぇ、側に居て

俺の手を握り、離さないんだ

うん、居るよ
休んで

絶対、だよ

うん

…………………

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