貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い《MUMEI》電撃
「マズい。雨だ…。」
梢は困ったようにため息を吐いた。
梢の住居までは、走っても20分はかかる。経験上びしょ濡れになるのが予測できた。
やがて雨脚は強まり本降りになった。
ザァァァァァァァァァァァ……。
案の定である。
「ははは…。笑いしか出ぬ。」
苦笑いで言う。やがて雷もなり始めると笑いが消えて完全に苦い表情をした。
「こうも濡れてしまうと走るのも馬鹿らしい。」
近くにあった大きな木の下に入ると、結んでいた髪の毛をほどいて水気を飛ばす。
小降りになるまでしばらくはここにとどまる事にした。
雷雲が近づくにつれて、轟音が激しさを増す。
激しい稲光と轟音。
不幸にも、梢の雨宿りしている大きな楠木に落雷した。
前へ
|次へ
作品目次へ
無銘の作品を探す
無銘文庫TOPへ