《MUMEI》

新たなる社主を向かえ、
菱和は躍進を遂げた

旧体質からの脱却が
一番の要因なのは確かな事であり
この、躍進を止める行動は、社の損失となるのも明確

本来なら、私はこの立場に居る人間ではない
社主の大きな慈悲の中で、今の私が居る
その、恩返しは、生涯を掛け、それでも足りぬ事と思ってる

ちちの葬儀に、顔を出してくれたことを、
心よろ感謝してる
本来なら、叩き潰されて、当然の私共に、

私と伴に、菱和を躍進させる者は残ってください
敵対するものは、退席を
この場で己の意思表示を表していただく!

菱和グループは、本日を持ち、解散する
集う者だけで、新たなるグループを構築させる!

腹彦の、演説に、度肝を抜かれた

明日の朝刊は、この話し一色だろうなぁ

けど、会場からは、歓喜の叫びが聞こえてた

そして、神谷から送り込まれた社長が壇上に上がり

いずれ、そのポストを明け渡すと表明したんだ

改革を遂げ、形が出来るまでが自分の務めだと

菱和は、二分した

旧常務派と、金村の半数が、新たなる党派を作り
下請けの数社と、子会社を持っていったんだ

その夜、テーブルを囲んでたとき

これで良いんだ
奴等が動いてることは知ってたさ
根回しの時間を短縮できた
春まで待ってたら、もっと根が張ってたろうね

春彦、サラッと、そう言ってやがったんだ

ご身内も居るのでは?

まち子の言葉に

全てを保守使用とするから、歪みが深くなるんだ
切り捨てる事もひつようなんだ
ノブから、学んだよ
必要なら神谷一族も、ノブは切り捨てるもんな

俺を見て、春彦が言ったんだ

捨てられたら困るわ
でも、その恐怖が、私の目を覚ましてくれたのよね

まち子の言葉に

私もです
圧倒的な力を前に、全てが通じなくて
でも、何をすれば生き残れるのかを考えたら、見えたんです

あら、マリエさんは身体で教わったんじゃなくて?

まち子さんもじゃないですか?

………ノブ、レイと寝なさいよ!
いつまで待たす気なの?!

そうよ、私らには簡単に入れといて
ぁぁ、思い出したら………

やめてよ、マリエさん………ぁ、ヤバイかも

まち子さんも?

私だけじゃないわよ、旦那も……

くすっ、春彦さんもよ
淫らなやらしいこと、したがってるの

旦那が良いって言うんだもん、股開いちゃうわよね

やだぁ、まち子さん、露骨…
でも、使わせちゃう、全部…

嫌だわぁ、マリエさん、全部だなんてぇ

…………緊張感、ないなぁ、女たち…
春彦も、呆れた顔してたよ

そこに、竜也とミオさんが、来たんだ

ん、和やかだなぁ
一応釘刺しといたぜ
他の系列も、関知しない筈だ、誰も巻き込まれたくねーみたいだぜ
ノブの激怒によ

俺、別に怒ってないよ

くくっ、勝手にヒヤヒヤしてんだろうよ
暴力団にプレッシャー掛けれる男なんて、そう、いねーよな

嬉しそうね、竜也さん

ん、別に、ただ、何かが変わってくんだなーってよ
で、どうだった?
レイの身体はよ

…………こいつ、兄貴の自覚ねーな

竜也さん、まだしてないのよ、ノブたち

あー!、ったってよ、もう、ふたつきは…

あー、そっかぁ、レイがノブ君と結婚したら竜也さん、ノブ君のお兄様よね!

ミオさん、そう、叫んだんだ

ネームバリューには、なるな
けどよ、実の姉の身体をむさぼる男だぜ
兄貴だからって、言うことなんか聞くタマじゃねーよ

そうね、私、ノブのお姉さんになるのね

嬉しそうね、ミオさん?

まち子さん、よろしくね
同じ姉ですものね

違うわ、ノブを男にしたのは私よ…

あら、そんなの、関係ないですわ
くすっ、手、出してくるかしら?ノブくん

竜也に、そう聞いてたミオさん

どうかな、貧乳嫌いみたいだぜ

モデルしてたんだから、仕方ないでしょ!

さて、真面目な話をしようか?

そうだね、席を変えよう
女性たちは、魔女会しててよね

ぷっ、魔女会かぁ、わかるわかる

春彦が、笑ってたけど、マリエに脚を蹴られてたみたいだった

…………………

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫