《MUMEI》

よし、それで行こう

春彦が言ったんだ

総会屋、黙ってねーな

竜也の言葉に

表向きは黙らせるさ、有無を言わさん
そしたら奴等、どう動くかな…

そしてら、俺の出番だな

待て、竜也、極力穏便に済ませたいんだ

そう、話した俺に

お前が動く方が事がでかくなるんだよ
頼むから大人しくしててくれ!

竜也のバカ、そう言いやがって
んでもって、春彦が爆笑しやがって

こいつが一番危ねーんだよ、それを自覚してねー

間違いないね、社主さんには、黙っててもらった方が、穏便に済むよ

最近、まち子がコイツに似てきてるよな?

うん、危ないね、絶対怒らせちゃいけない人の一人だよ

違いねーな

いつから、竜也と春彦、仲良くなったんだよ…………

それから、話の流れでキャバクラへ

春彦、盛り上げるの上手いなぁ

竜也も楽しんでらぁ

驚いたよ、店を出るときに竜也の肩にぶつかった奴が居てさ

きーつけろ!
って、竜也に怒鳴りやがって…

絶対切れると思ったのに

わりーな、にいちゃん

竜也、笑いながら言っててさ
けど、笑顔なのに迫力あって
文句言った奴の顔がひきつってて…

竜也、まったく気にも止めず
次行こうぜ、次、って……

…………こんなこと、してていーのかなぁ?

水鉄砲を、三千円で買ったんだ

春彦は、バカデカイライフルみたいな水鉄砲を、五千円で買ってた

女の子が、来て、紙の下着で踊ってるんだ

水鉄砲…………なんて、アダルトな店なんだ!

うおっ、見えたぁ!

スゲーな、春彦の水鉄砲
一撃だね

俺の言葉に得意気な顔を見せてやがったんだ

笑えた

ねーちゃん、ホラよ

竜也が万冊を口にくわえさせると

ご開帳だ

けっこう使い込まれてんな

竜也が言ったんだ

俺、面白半分に、そこに水鉄砲を

女の子がビックリしてて
春彦は、爆笑してて
竜也まで、笑ってたんだ

お店の人に怒られたけどね

……………

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