《MUMEI》 皆、唖然としている。 それはそうだろう。入学して2週間、まともに話したことのない人間にこんなことを言われるのだから。 「あの、私くじ引きで委員長になっただけなの………」 「あんたに幼なじみと呼ばれる筋合いはないわよ。家が近いだけじゃない」 「そんな話、私には関係ございませんわ」 「俺部活に行かないと駄目なんだけど」 「僕みたいな優等生をお笑いキャラにしようなんてどういうつもりだい君」 この後俺の必死の頼み込みにも関わらず協力してくれるという言葉は聞けなかった。 そんな馬鹿な。既にバットエンド確定? 俺に楽しい高校生活はないのか? そんなことがあってから一週間後、市外レクリエーションの班分けをしたらなぜか、例の5人と俺とツンツンが同じ班になった。 やはり神は見捨ててなかった。 そうだよな、選択肢が全くないのにエンディングを迎えるなんておかしいもんな。 そんなこんなで 絶対にハッピーエンドにしてやるぜと、俺は決意するのだった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |