《MUMEI》

うぎやぁぁぁ!

一人の男を持ち上げてた

眼球に指を突っ込んで顔を握り

うおーっ!

ガン!

ガン!

ゴン!

グシャ!

掴んだ男の後頭部を、何度も壁に叩きつけると
壁に血飛沫が拡がったんだ

床に投げ捨てると、その男の顔面には、眼球が無かった

窪んでる目から、血が流れてたんだ

……ひとり………

呟いた

く、来るな、来るな、来るなぁ!

ナイフを振り回す男

うぎゃぁぁぁ!

玉を、蹴りあげた

なんか、俺の胸から暖かいものが流れてる気がした

ナイフを落とし、屈んで股間を押さえる男の顔面を蹴りあげた

よたよたと、壁に寄りかかった男の頭に

ガラスのテーブルを降り下ろしたんだ

顔面が裂けてた…

………ふたり……

中年の男が、拳銃を抜いたんだ

俺の出番かな

竜也の声

…………出番は……ないさ
殺されるのは、まっぴらだ!

ターン!

中年男は、自分の頭を撃ち抜いたんだ

脳ミソが、飛び散ってた

隅っこで、女がふたり、抱き合い身を寄せてた

失禁してらぁ
悲鳴すら、ない

優也の手には、バカでかい拳銃が握られてた

ば、爆発させるそ!

リモコンみたいなものを握り、ユウサクが、叫んだんだ

やれよ…………

俺の、静かな声が、部屋に響いてた

…………

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