《MUMEI》
好きなタイプは？
次の日


｢ねぇ、海くんはどんな女の子がタイプだと思う？｣


｢知るか。聞いたことない。｣


沙月･･･この兄はあたしの恋に協力する気ある？


さっきから聞いても『知るか』か『自分で聞け』しか言ってない。


｢ちょっと沙月！協力する気ある！？｣


｢あるある｣


ちょ〜棒読み。絶対協力する気ゼロ。


｢も〜！！協力するって言ったの沙月でしょう！？｣


｢言った言った｣


｢じゃあ、とっとと聞いてきて｣


バタン


｢たくっ人扱い雑すぎ｣


｢あっ海｣


｢沙月！どこ行ってたんだよ！｣


｢屋上。それよりちょっと聞きたいことあるんだけど｣


｢何？｣


｢好きな女のタイプは？｣


｢どした？急に･･･お前らしくないな｣


｢いいからとっとと言え｣


｢あっ家事完璧で優しくて天然で頑張り屋かな｣


｢･･･わかった。サンキュー｣


｢あぁ。ってまだ話終わってねー｣


｢えっ？｣


｢あのさ、美亜ちゃんって好きな人いるかな？｣


｢えっ？美亜？｣


｢実は好きになったんだ。｣

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