《MUMEI》
腐った奴等
二日酔いの身体を、竜也の家のジムで痛め付け
アルコールを追い出したんだ

隣で竜也もそうしてた

会話は極端に少ない

たぶん、酔っぱらっちまった姿を見せたのが、奴は恥ずかしいんだろうな

ゲスト用のシャワーを借り、出ると
レイが居たんだ

はい、着替え

ありがと

それだけの会話だった
この後、出掛けるんだけど、
あまり良い、お出掛けではないから……

レイを置いてくつもりだった竜也だけど
私も行く、そう、レイが、言ったんだ

だから、竜也はミオさんを連れてくことにしてんだな

竜也のジャガーを追走し、
着いたのは横浜の、古びたビルだった
そして、そこに、ユウサクと、メグミが居たんだ

監禁されてたのか?……

ずっと、ここに?

俺の質問に

そうだよ、公安もここで、コイツらから聴取しててぜ

竜也が、そう答えたんだ

引き渡すんじゃなかったの、公安に

その必要はねーってよ、
桜田の長老が、お前に付いたからな

そう

聞いたか?、経緯を

いや

桜田の落ち目の奴らと、金村の再建組が手を結んだんだとさ
桜田も、日本に貸しがあったんだろ?
政府も警察も、本腰を入れられない今なら、暴れてもどうにかなる
そんなとこかな、事の始まりはよ

昔、それを暴こうとした奴等が居たんだろ?

そうらしいな、金村は、家を無くし、統率が取れてなかったからな
その時の首謀者も、コイツだ

ユウサクを指差し、竜也が言ったんだ

それで、戸籍を末梢されたのか?

そうらしいぜ、公安の奴の話だとよ

公安と仲良しになったのか?

奴等は警察とは違うからな
国の安定のためなら、ヤクザとも距離を近づけるんだろうよ

安定ね、どうだかね

金村家が残ってたら、お前と同じ立場だったんだろうな、コイツもよ
妬みだかなんだか知らねんけど、ノブと同じことは出来ねーよ
どんな立場でもな

………………

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