《MUMEI》

なぁ…"いお"起きて!

んぅ…?
誰かが私を呼んでいる。

誰?
私はまだ眠い目をうっすら開け声の主を探る。

おい"いお"!いつまで寝てんだよ!

んぅ…──あれ?"りく"何で居るの?


なんでじゃねぇよ!お前が呼んだんだろ?それで来てみればこの有り様…何してんだよ…

私が呼んだ?"りく"を?
そう考えを張り巡らしていたとき不意に手を掴まれた。

…っ痛い!

痛いじゃねぇ!傷の処理しなきゃヤバいだろ!

と言いつつ"りく"は私の血だらけの腕を処置し始めた。

なぁ"いお"…何があった?最近やめてたろ?なんでまた切った?

"りく"が泣きそうな声で言ってきた。
そして…

ぎゅっ…

"りく"?

"りく"は私を抱き寄せ声を殺しながら泣いてた
私は…

"りく"?ごめんね。

そう一言だけ呟いただけだったんだ。

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