《MUMEI》
家から出たら犬の糞を踏んだ
ご飯を食べてから直ぐに歯を磨き、家を出た。
笑われてしまうかもしれないが、靴をはきわすれた。
弟がそれを見ていた。「お兄ちゃん。バカなのは分かるけど、あんまりバカを出さないでよ。弟として恥ずかしいから。」
俺は何も言えなかった。
悲しすぎて逆に笑えた。
弟に反対も出来ない自分が情けない。
やっぱり、今日は現実逃避をして部屋で寝よう。そう思って部屋に戻っろうとしたら、弟が「何?逃げるの?そんなんだから友達も彼女も出来なんだよ。」
さすがに僕もこれには頭にきた。
「なんだよ、別に良いだろ。お前には俺の気持ちなんて分かんねーだろ!」
思わず怒ってしまった。けど、弟は僕の言葉に対して鼻で笑った。
「そんなの分かるわけないじゃん。だって私、お兄ちゃんみたいにバカしゃないもん」。その言葉を僕は許せなかった。
「なんだと!!」僕は弟の襟を掴んでいった。「お兄ちゃん?私に喧嘩で勝てると思ってるの?」笑いながら弟は僕の腕をおもいっきり掴んだ。弟の握力は70近い、思わず手を離してしまった。
弟は「どっちが強いか分かるよね」と言った声は男に戻っていたけど、やっぱり女声だった。
そんな事を思って間に弟は僕の頬を一発殴った。
僕は後ろにふっ飛んで、向かいのドアにぶつかった。「まだやる?」そう弟が笑っていると、弟後ろから妹の晴が現れた。「あんたら何やってんの?」可愛く笑いながら、目にも止まらぬ速さで弟の腹を殴った。「ぐわぁ」と腹を抑えながらえずくまる弟に「楸、こんどお兄ちゃんいじめたら殺すから」笑いながらいった。
と言うか、あの威力の鉄拳をくらってあれだけですんだ楸がすごいと思った。普通の人では腹に穴が空いていてもおかしくないレベルだった。
それでも楸は、直ぐに元に戻って平然とした顔で、「行ってきます」と言って家を出た。
それから晴が「大丈夫お兄ちゃん?」と駆けよってきた。
「ありがとう、晴」と言って晴の頭を撫でてやった。
すると晴は嬉しそうに、えへへっと笑った。
まったく、この妹は意外にまともな人間だと僕は思っていると、玄関のドアが空いた。「はる〜、迎えに来たよ〜」そう言ったのは晴の彼女の一ノ瀬 愛だった。
変なところを見られた。今僕は晴の頭を撫でてて、晴は僕に頭を撫でられている。この状況、どうしたらいい?
一ノ瀬は顔をひきつらせて「晴が、晴がぁ、野蛮な男に女の子の真似をさせられてる!!」と叫んだ。
これから、僕はどうしたらいいだ!!

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