《MUMEI》
ちぱの習性
 ちぱというおっさんは、とりあえず暇人である。
 一応酒屋をやっていた頃は店番をしていたが、今は何をしているかまったく不明で、日がな一日、家にこもっているかうろついているかのどちらかで、たまに車で出かけるのだ。
 夏場はあまり見かけないが、冬になると雪が降ると喜んで出現しだす。
 はっきり言って、これが最大の迷惑でありちぱがちぱだといえることだろう。
 なにせ、これがなければちぱが居ても対して気にすることもないのだ。
 最悪のクレーマーたる奴は、自分の縄張りに対してはうるさいのだ。
 ただ、奴の縄張りは奴とは関係のない場所まで広がっていて、付近の者までもが奴と同様に見られているのだ。
 それでいてちぱ本人は、自分至上主義で、自分が偉くて、正義の味方なのであり、絶対に正しいから他人は従わなくてはならない。
 本気でそう思っているのである。

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