《MUMEI》

シャワーから出ると

勝手に上がらせてもらったぜ

竜也が言ったんだ

レイが、鍵を開けたんだろうな…

レイの顔を見なかった
みるみるの顔も…

ノブさん、見せしめを作るつもりだったんですよね?
二度と馬鹿が現れないように

ママさんが言ったんだ

半分当たってるな…

でも、黙ってた
残りの半分は、誰にもわからないだろうし…………きっと、レイにも…

ノブ、これ、外したの?

テーブルの上の指輪を手にし、レイさんが言ったんだ

話ってなんた?

竜也を見て聞いた

…………本当は、二人きりで話したかったんだがな…ゾロゾロ付いて来てよ…

構わんよ、話せよ

…レイは、黒田を選んだ訳じゃねーよ
ただ、争いにしたくなかっただけだ、それはお前も理解してるよな?

俺の返事を待ってるのか、立春か間をおいてた

……………俺がかばったら、奴の思う通りになる
、みての通り、レイを欲しがってるんだ

また、間をおいてた

…………レイは、何か、間違ってたか?
しっかりあしらってたぜ
お前を挑発したんだろうな
それまでは、隣に座ってても、指一本触れてなかったぜ
そんなことしたら、流石に俺も、黙ってられねーからよ…
ノブ、本音を聞かせてくれ…

竜也が、そう言ったんだ

………わかってんじゃかよ、お前

俺だけじゃ、意味がねーだろ?!

その時、インターホンが鳴ったんだ

モニターに、アサミガ写ってた

………………

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