《MUMEI》

珠「何があったの?」
紗『別に。何もないよ。』
珠「今、優夜とおばさん、おじさん呼ぶね。」
紗『ありがと。』
珠「あと、入院中は安静にしてて」

私は、両足が複雑骨折、右腕を骨折した。
あと、左手の薬指を少し火傷ぐらい。
医師は傷が深くて生きていたのがすごいと言ったらしい。
傷を見る度に、あの時を思いだす。
震えが止まらない。
あの子達の目は私の事を殺すような目だった。
退院して、学校に行くのを考えると震えが増した。

母「紗南!!どうしたの!!なんでこんな事に、、」
父「紗南。何があったんだ!」
優「なんでこんなに傷だらけに、、うっ、、」

お母さんと優夜はその場で泣き崩れた。
お父さんは少し怒った目をしてた。
こんなとこを見せられたら話すしかなかった。
そして、私はみんなに一部始終を話した。

母「引っ越して転校しましょう。」
父「・・・」
優「うっ、、うぅ。」
珠「ありえない!残酷すぎよ!!」

紗『ありがと。
でも、転校はしない。あと一年くらい我慢する』

本当は怖くて震えが止まらない。
でも、いつか気づいてもらうんだ。
私はここまで傷を負ったこと。

母「辛くなったらいつでも言いなさい。
優夜ちゃんでも、珠香ちゃんにでもいいから」
珠・優「そうだよ!!」
紗『あはは(笑)ありがと。』

そして、私は学校に行く許可を得て退院した。

紗『ぉはょぅ』
り「おはよう。紗南ちゃん生きてたんだぁ。
心配したよぉ。ねぇ?みんな。」
由「う、うん。心配した。」

気持ち悪い。何あれ。
返事をしたのは、カッターを落とした子。
夏野 由莉奈(ナツノ ユリナ)。
モテ男君の追っかけ。

り「次は死なせてあげる。」

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