《MUMEI》
近くて遠い
帰宅すると、レイが居たんだ

お帰りなさい

ん、ただいま

笑顔を見せた

食事は?

ん、つまみちょうだい

テレビを見ながら、ビールを飲んだ

レイとの距離は、もう、他人の距離だな

会話もない

同じベットで寝たけど、指すら触れない

そんな、生活の中

テレビが麻薬組織の潰滅を伝えてた

元は、大善が築いたルートだ

海上保安庁が、武装ボートを沈没させたんだ

麻薬の輸入の現行犯でね

街の中も、警察官だらけだった
一斉摘発

海上保安庁の発砲は適切だと、メディアが話してた
日本の領海内だ

でも、近隣諸国は騒ぐはずだけど

二つの国を除いて、騒ぐ諸国は無かったんだ

通達済みだからだ

共産圏の大国と、国土を二分した喜多の国だけが、騒いでた

ノブ…………何も、聞かないんだね

レイが、俺に話し掛けたんだ

………聞いたら、何か、変わるの?

私は、話したい

うん、なら、話そうか

優しくないよ!、そんなの……うわべじゃなぃ

…………元から、優しくないのかも
でも、これが俺なんだ

違う!
……………そんなの、違う…

レイが、泣いてたんだ

………………

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫