《MUMEI》
快楽の魔物
 「うっう〜〜ここは籠の鳥だよな」と目を覚ます。しかしベットの上に何故か俺はいる。そして右半身に違和感を、ものすごく感じる。違和感の元を確かめようとすると、俺の目にラブコメ的な光景が映っていた。
 「あっぁーーーー」と声が出るほど、ピンチな状況だ、とにかく姫を俺の上からどかす、するとドアが開いて、そこから頭を押さえた桐乃さんが出てきた。ニヤニヤとしながら、ドアをゆっくりと閉める。何やらひどい誤解を受けたようだ、とにかくこのベッドから動かなければならないが、姫が起きてしまった。
「なんでこんな状況になっているんだい?いくら私が君のことを好いていても、私が君を押し倒すようなことができたら君の力は必要ないはずなのだが?」と眉間にしわを寄せる。彼女のなかでは、逆に俺が押し倒したっと考えているらしい。
「いやその、…これはだな誤解なんだよ、そうこれは姫が一人が寂しいって入ってきたんだよ覚えてる?」と俺は笑いながら言う。こんな真実を語ったところで胡散臭さがプンプンするのは、自分でも思うけれど今の俺には真実を言うしかない状態だ。
 「別に構わないんだが、何もなかった……はっ!」と考え込んだあと額に冷や汗がすごく出ている。一体俺が何したんダーーーーっと動揺する主人公まさしく滑稽ですね。
 「そういえば私たちは速くアジトに行かなければならなかったなっ!」とこんなところでいうこいつ本当になんなんだろうな。
 それから彼らご一行は、桐乃さんを置いてそそくさと彼らの親玉に会いに行く事になった。
 〜30分後〜
 
 ここは、どこかの船着場のようだ。そこで彼女は、B7号と書いてある倉庫に入っていった。
 「こんな光景あっていいのか?」というのも、この倉庫には、席が多数置かれておりシンメトリー化していたのだが、その席に座っている人々は、もう人として生きているような目ではない。しかしある白衣の男が現れると、皆はその男に媚びるように、寄ってきた。
 「やぁこんにちは、君たちが私の実験のモルモットかな?」と、俺たちに話しかける。
 「違いますよ悪党さん、私たちはあなたを捕まえに来た猫の方です。」と彼女は人差し指を彼に向ける。
「猫とは、また面白いね、じゃ私も自身の実験対象下にあるってことかい、君から見たら?」と男は彼女の質問に対し笑みを浮かべながら答えた。
 「実際そうじゃないですか、あなたはこんな場所にこんなに人を集めているんですから」たしかに姫が言っている事も正しい、こんな倉庫にこんな大人数を集めていれば誰だって気づかないわけがない、実際すぐそこには市場もある。さらに言えばこの人たちの声は外にダダ漏れだ、これで気づかないほうがおかしい。
 「あの姫さん?」と俺は彼女に尋ねる。
 「なんだい?」
 「シリアスしているところ悪いんだけどさ、こんな事件、高校生が関わっていてもいいものなのかな?」と今更ながら問う。
 「「「はっ??」」」とその場にいる全員が俺に対し唖然としている。

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