《MUMEI》

レイの胸に抱きしめられながら、
記憶をたどり、自分勝手な話しを、してたんだ

支離滅裂な話もあるのに
レイ、うん、うん、って、聞いてくれてた

なぁに?、ノブ

レイの顔を見上げてた俺に、優しい笑顔を向けて、レイが……

わかるの?、俺の話し……

人間だもん、
迷うことだってあるし、意地を張っちゃう事だってあるでしょ?
真逆の事を話したからって、何も変じゃないわよ
毎日心は変わるって、ドクターも言ってたよね?

レイの言葉と胸に甘えたんだ

乳房に顔を埋め、そっと、手のひらで、包むように、その柔らかい膨らみに甘えた

優しいノブも、悪魔のようなノブも、全部ノブなんだよ

情けない俺も?

そうよ、ちょっと指突っ込まれたぐらいで、
泣いちゃうノブもね

べつに、泣いてなんか…

泣いてよ、悔しかったんでしょ?
悔しいよって叫んでよ……
わたし、鈍いから、ノブの叫びが聞こえなかったの……
…言葉にしてくれたら、そう、言い訳出来るじゃない…
何でも、話そうよ、ね

………悔しいよぅ、なんで、
………あんな奴が……レイのマ〇コ知れるんだよぅ!……

ごめんなさい………

謝るなよ!………レイは、間違ってない!
逃げる方が………悔しかったんだろ?……

………うん、弱味をみせたくなかったの、
私は、ノブの弱点でもあるもんね……

………竜也は、奴を…仲間にしたかったんだよな、きっとさ………

え?!………

俺は、奴の良いところを、知らないけど
…………竜也はきっと、知ってるんだよ…
竜也と共に、戦った仲間なんだろ?…

そんなこと、ないと思うよ
兄も呆れてたもん、

待ってたのかも、知れない……立ち直るのを……

ノブ…………

俺が…………それを、無くしたんだよね…

………………

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