《MUMEI》
雪の話 ちぱの性質
 ちぱというおっさんが居る。
 今回は、ちょっと昔の、いやかなり昔の話をしておこうと思う。
 雪はねは、ともかく北海道では何かとトラブルになるもので、特にちぱは自分の領域というものを勝手に決めている。
 ちぱの隣のマンションはちぱとは関係ないのだが、そこまでもが奴の領域であり、自分の道路なのである。
 自分が小学生の頃は、そこに雪を捨てていても何も言うどころか話かけてきたぐらいだが、制服のスカートをはくようになってからは、文句を怒鳴りつけてくるようになった。
 その文句の中でも、自分の母が聞いたことに大爆笑ものである。
「お前の娘は、夜中にこそこそと雪を捨てやがって影武者か!」
 こう怒鳴ってきたというのだから、正直、大爆笑しかできなかった。
 当時の自分は中・高生で、夜中と言われても、7時ぐらいの時間で、何かの影武者になったこともあるはずもない。
 自分が小学生の頃は、無駄に話かけてきたのにスカートをはくようになってからは見かけることもなくなったほど関わらなくなっていた。
 だからと言って、影武者呼ばわりされるとは思いもしなかった。
 小学生の頃と同じと思っていた自分の甘さが、実にばからしいことなのだろうが、今でも変わらずに女の子とお年寄り以外には文句を言いまくる迷惑な奴である。
 実のところ、奴は寂しがり屋で、自分優位な形でのみかまってほしいのだ。
 ただ、それが他人にしてみれば迷惑この上ない。
 無駄なちぱ的ご高説を、永遠に何時間も聞かされるのだ。
 何度もそうゆうちぱに付き合わされるクレーマー係を、夏冬関係なく見ているのだが、はっきり言ってこちらが恥ずかしいので止めてほしいものだ。

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