《MUMEI》
桜田の屋敷
レイを、連れ、桜田のお爺さんを訪ねたんだ
退院して、鎌倉の屋敷に居ると聞いた

来おったな、闘牛さん
ほれ、上がれ上がれ、あがんなされ

爺さん、身体は大丈夫なの?

なんじゃ、手土産など要らんぞ

ノブさん、ようこそ

あ、叔母ぁさん、ご無沙汰してます
すみません、お爺さんに怪我をさせてしまって……

挨拶なんぞよいよい、さぁ、嬢ちゃんもはようきなされって

あ、はい、お邪魔いたします

出迎えてくれた、桜田の老夫婦は
俺達を急かすんだ

!………

神谷のせがれじゃ、どうだ、よい目をしとるじゃろ

たくさん、人が居た

そっちは、奥様じゃ
まだ、新婚さんでのう……

ニヤニヤする、桜田のお爺さんさん

桜田ファミリーじゃよ、ノブ
みな、お前さんに会いに、日本に来とるんじゃ

お、俺に?

ノブくん、飲めるんだろ?

嫌ねぇ、男はお酒ばかりで
レイさん、初めまして、よろしくね
私ら女は、女でお話ししましょう

あ、はい

レイも、戸惑ってた
俺も、だけど

社交界みたいだな、まるで

みんな、紳士と淑女ばかりで、俺、浮いてるよな

レイ、上手いなぁ、溶け込むのが

でも、なんでこんな、パーティーみたいな事を………
準備してたんじゃない
慌てて設えてる…

帰るタイミングを、すっかり無くしてた

まぁ、いいや、お爺さんの退院パーティーだと思えば

けど、突然、桜田のお爺さんが、大変なことを言ったんだ!

……………

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫