《MUMEI》

翌日、桜田の人達を見送ったんだ

もう、俺の屋敷だから、好きにしろって…

細かいことは、伊藤さんに全て伝えてあるからって

………行っちゃったね

うん、なんでかな、少し、淋しいよ

みんな、良い人達だったね、友好的で

そうだね、みんな、自信に満ち溢れれてる人達ばかりだったね

そうね、若い人も居たけど、みんな、シャンとしてたもんね

うん………育ちかな?……

ノブ、愛されてるんだね
桜田のお爺さんに
ハグしてたとき、涙ぐんでたよ、お爺さん…

………ったく、レイの尻、触りやがって

くすっ、怒ってなかったね、ノブ

………んだよ

あれでよかった?、私の行動…

べつに、レイの思うままで良いじゃん…
まち子に、電話しとかなきゃね

あ、逃げた……待ってよ、ノブぅ

…………まち子、聞いてたって
俺が、桜田のお爺さんを訪ねに出たときに、
先方に連絡をし、その時に…

暫く鎌倉に滞在すると、まち子に告げたんだ

そして、レイを連れ、あの部屋へ

何の跡も残ってない…
……壁も、床も、綺麗になってた

この部屋で、お爺さんの息子さん、狂い死にしたのね……

発作か………

違うよ、きっと、ノブと同じ…
自らの意思で、自律神経を………

あり得ないでしょ?

したじゃない、現にノブは

発作だよ、心臓発作だ

…………ノブは、死ななかった、それが事実よね

何度も、助けられたね

………嫌だもん、ノブが居なくなるなんて
絶対嫌だもん

ありがとう、レイ
レイが居なかったら、死んでたよ

生きてよ、約束だよ

うん、この、指輪に誓うよ

私も、神谷だよ、ノブの奥さんだからね

うん

…………レイと、唇を重ねたんだ

………………

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