《MUMEI》

ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!


それは血と命が奏でる原初の音楽だ!
眼前に迫った仮面の、三日月形の両眼が黄金色に輝いている。
その仮面の全体を歌舞伎役者の隈取りか、インディアンの戦化粧を彷彿−ほうふつ−させる模様が覆っている。
それは須佐男にとっては馴染みの存在。
だが間近に見る『それ』は、はるか悠久の太古に忘れ去られ、歴史から抹殺された異教の神のような、いかがわしくも
未知の威厳を漂わせていた。

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