《MUMEI》

姉は、弟を思い、自らを犠牲にしてまで
その命を繋ぎ止めようとしてるのに
バカな弟は、がなりたてるだけ、か……

俺の声が、静かに響いてた…

マサヤも、黙ってる

初めての女が、姉、忘れられないだろうな、その温もりと優しさが…
楽だもんなあ、わかってもらえて、甘えられて………

だから、中途半端なんだよ
レイに惚れたなら、振り向いてもらえるような男になればいい

なれないよな、恐くてよ
こんな美人が、自分に振り向く筈はない
でも、なんとか、物にしちまえば、もしかしたら?………

温いな、とことん、温い……

だから、カオリの身体に夢中になって、物の真髄が見えなくなるんだ

目的があって、股を開いてるカオリとやりながら
姉を思い、レイを思い、ヤりたい、抱きたいと、
カオリも、気づくさ、自分を見てないとよ

だから、信頼関係が築けないんだ…

全てが中途半端……

ケイコ、可愛そう、可愛そうと思ってたら
こうなっちまうぜ
甘やかすから、こうなるんだよ…

俺も、初めてが姉だよ
でも、共に戦う仲間だよ
なんで、弟と、一緒に戦わないんだ?
なんで、受け入れてやらないんだ?
………受け入れる方が、辛いからだよな?

こうされてるところを、弟に、見られたくないのは
思いが残ってるからだよな?

……俺の声に、ケイコの瞳が動揺してたんだ

……………

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫