《MUMEI》

事が終わるのを、静かに待ってた

まるで、恋人とのようなキスをしながら、マサヤは果てたんだ

姉貴………抱いて…わかったぜ
諦めちゃ行けねーんだ、足掻く、最後までな

マサヤ!

マサヤが立ち上がり、俺を睨んでた

レイが、拳銃を構えた

………俺に、用か?

マサヤに向かって歩く俺に

ノブ!、マサヤは武道の……

うっせえよ!………背負ってる物が違う
………奴の拳は軽いんだよ
自分しか、乗っかってねー、拳だ
負ける気が、微塵もしねーんだ…

竜也の言葉を、征したんだ

…………バカな奴だ、マサヤ…
なぜ、見えねーんだよ………

竜也が、呟いてたんだ

突然、マサヤが土下座した

神谷……さん、
俺を殺してください
どうか、姉貴の命だけは…助けてもらえないでしょうか…

額を床に付け、俺に、そう言ったマサヤ

助けて、どうなる?
楽になりたがってるんだぜ……お前の姉はよ

…………その、お力で、姉を守って頂けたら…

どこまで温いんだ?…

安いでしょうが、俺の命で………

俺を見上げ、そう言ったマサヤが、一瞬身体を震わせた!

ガシッ!

マサヤの顎を掴んだんだ

こいつ、舌を噛みきるつもりだ!

うぐううう!

マサヤぁ…………どこまで、温いことしてやがんだぁ!

ビキッ!

ビシビシ……

片手でマサヤを持ち上げた

何で、自分が守ると言えねーんだよ!

ズガン!

マサヤを離すのと同時に
反対の腕で、マサヤの腹を

後ろに転がり、姉の前で、腹を押さえるマサヤ

ウゲー、ウゲー

嘔吐してやがった……

マサヤ、マサヤ!

ケイコが、抱き抱えてた

マサヤの口からは、血も、滴ってる…

こんなもんなのか?、ヤクザの根性は……
こんなもんなのかよ!!

怒鳴る俺に

ノブ,お前、筋肉が切れてるぞ!
無茶すんな!

左腕が、ビシビシと、痙攣してた

リミッター外れちゃったの?

レイが来た

こいつら、根性無しだよ……
最後の最後まで、バカだ、殺す価値もねー

ノブ………

帰ろうぜ、レイ……つまんねーよ…

いいの?、また、立ち向かって来るわよ

ミオさんの声に

俺が動かなくても、勝手に殺されるさ…
公安あたりが、やるだろ…
うんざりだ、温い奴ばかりでよ……

病院、行こうね、ノブくん

ほっとけば、治るよ………

ミオさん、車、お願いね
私はノブと帰るから

うん、………

兄さん、後は任すわね

ああ、ノブを、頼むな

うん

………………

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫