《MUMEI》
大切なモノを抱いて
凄いね、これ、ポルシェでしょ?

えへ、買ってもらったの

ミオさんが来たんだ
ご自慢かな?
真っ白のポルシェ、まだ、新車の匂いがしてる
内装も、白の皮張りだ

ターボだね、化け物みたいな車にしたねぇ

私はターボなんか要らないっていったんだけど、ノブくんのランボルギーニに負けないようにって
変な見栄張ったのよ、竜也…

ぁは、加速はポルシェの方が速いよ

これで行くの?

レイ、車だしてもらっていい?

構わないわよ、ノブ、M5、使うね
ついでに送るから、ノブも行こうね

…………行くの?

ノブくん、両手に華よ、文句ある?

ぁい、お供します……

くすくす、ほら、行こう、ノブ

ミオさんのポルシェをガレージに置き
三人で買い物に……やだなぁ……

ほら、やっぱし………

ねぇ、これどう?

兄さんはそう言うの好きなの?
ノブなら、これ系よ

きゃは、毛が透けるの好きなの、ノブくん

……うん、最近焦らすんだ…ノブ…

下着売り場……居心地悪いよぅ……
ただでさえ、人目を集める二人なのにさ

ハイハイ、持ちますよ、お荷物

街にネオンが灯る頃、俺は六本木で車を降りたんだ

じゃぁね、適当に遊んでるから
帰り、迎えに来るから電話してね

ぁい、行ってくるよ

はぁ、憂うつだなぁ
行きたくないなぁ

レイとミオさんを見送ったのは、ママの店の前だったんだ

竜也、来てるのかなぁ?

エレベーターを降りると、店の入り口があるんだ
会員制の看板が掛けられてる、お店

意を決して、ドアを開けた

いらっしゃいませ、神谷さま

ボーイが丁重に出迎えてくれた

来てます?

はい、お待ちになっておられます
ご案内いたします

良かった、竜也来てるんだ

少し、ほっとしたんだ

…………

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