《MUMEI》

マサヤ、一言も話さない

そう、不思議な方よね、神谷さんって

ママ、ノブはさ、物凄く人を思うんだよ
真っ正面からノブを見れれば、仲良くなれる
ビビってこざいくしたら、先はねーかもな
そう言う男なんだよ

そうですわね、竜也さんより極道ですものね

だろ?、俺もそう思うよ
マサヤ、お前はどう思う?

自分すか?
自分は、わかりません……なぜ、俺を生かしてくれてるのかさえ、わからんままです

どうしていいかも、わかんねーんだろ?
黙りこくってよ

………正直、わからんすよ
来る客、来る客、こっちに頭を下げてるし……
大物相手に、何をやってたんだって…

マサヤ、店は順調か?

は、はい

昇ってこい、それからだ

神谷さん……

いつまでも、竜也のせわになってるタマじゃねーだろ?
竜也を支えろ、それが、お前の家の定めだ

はい……

飲めよ

頂きます

…………ママ、女の子下げてくれ

…はい

…………泣けよ、マサヤ
誰も見てねーさ

………マサヤを、見ないようにした
プライドあるだろうしさ

竜也は、やっぱ、マサヤを大事にしてるんだ
共に戦った、仲間だもんな…

しかし、凄かったな
言葉責めで、ケイコを逝かしてたよな?

んだょ、でも、楽しかったかも
良い身体してたよなぁ
少し、崩れてる方が色気あるよね?

わかる、それ、確かにあるぜ
なぁ、濡れるようになったんだろ?

竜也……お前、人の姉になに言ってんだよ

昔よ、ちょっと触ったことあんだよ

な?!、マジか

下着の中に手突っ込んでよ、やらせろよってさ
したらよ、高くつくわよってよ

悪い男だなぁ、竜也

昔っから、色気あんだよなぁ、ケイコ

わかるかも、すこぶる美人じゃないけど、襲いたくなるよね?

だろ?、で、どうなんだよ、やってんだろ?

………なんかさ、スゲーんだ、ケイコ…
今までのうっ積でもあんのか、しんねーけど、こっちの身体が持たねーほどでよ

そんなか?

………複座って言うかさ
姉貴なにの、女っつうか……
でも、心地よいんだ

ガキ、作るのか?

その、つもりだ

ヤラレ女だぜ、いいのか?

気にならねー訳じゃねーけど
なんつうか……愛しくてよ

わかるだろ?ノブの思いもよ

………なんとなく、な

スペックじゃねーんだよ
女はさ、物凄く奥が深けーんだよな
セックスなんか、表面に過ぎねーんだ
けど、セックスで、解り合えてくのかもな

聞いてみたい、神谷さんが、どんな思いなのか

聞けよ、ノブ、答えてくれるぜ

へっ、俺に何を?

ノブ、レイの何処に惚れてんだ?

兄貴が聞くことなんか?

聞きてぇなぁ

俺の半分は、レイでできてんだよ
惚れるとかなんとかより、
居なくちゃダメなんだ……
レイを、抱く度に思うよ
抱かれてるのは、俺なのかなってさ

………………

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