《MUMEI》

厳しく長い冬が終わりを告げ、温かな
春がやって来る。
きっと誰の元にも・・・・。
そんなふうに思えるひとときだった。
不意に部屋の景色が細かく振動するようにぶれると、周囲を囲むアパートの壁が崩れさる。
天井がみるみる高くなり、蛍光灯は豪華なシャンデリアへと変化した。
今や六畳の部屋は広大なダンスフロアだ。
いつの間にか、遠く近くでダンスを踊る客達の姿が、親子の周囲に溢れる。

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