《MUMEI》

写真を見てしまった美樹と優香は、その場に崩れ落ちた。
ショックで気絶してしまったのだ。

きっと一時的なものだろうと思い、二人をベッドまで運ぶ。
シングルベッドに二人というのは、かなり狭そうだが仕方ない。


「俺達…‥死ぬ‥のか?」

二人を寝かせると、司はもう一度写真を見た。


「この写真みたいに…」


バラバラだ。何もかも。

何故こんな事になってしまったのだろうか。
自分達は、ただ肝試しをしただけなのに…。


「それなんだけどさ…」

その疑問に答えるように、洋平が話し出す。



「呪われたって言ってた」
「はぁ?何それ…誰が?」

司が怪訝そうな顔で洋平を見ると、彼はパッとしない表情をしていた。


「女…。」

「女?」

「あぁ。昨日見た…井上と俺にしか見えなかったアノ女…」


洋平は、また膝を抱え込み小さく震えだした。

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