《MUMEI》

冷たい飲み物を、自販機で買って来たんだ

ソレを頬にあて、起こした

運転席と交付座席の間にもカーテンがある

密室だ

飲めよ、おにぎりあるぜ、食うか?

……ありがとう…

警戒してる、でも、お礼を言ったな

朝方だった

トイレに行きたいと言ってた

凄く周りを気にしてるから

よけい怪しいぜ、堂々としてろよ

そう言ったんだ

トイレの前で、待っててやったんだ

そして、車に戻り、おにぎりを食べ終えると
話し出したんだ

死んだの?、って、俺に聞いてきたから

わかんないけど、きゅうきゅうしゃに乗るときは動いてなかったよ

そう、伝えたんだ

興奮ぎみだったけど

今更ビビるなよ、捕まりはしねーよ
警察から電話あったか?

そう、聞いた俺に

貴方が警察だと思った

そう、答えてた

死んだかもね
警察に、話せないならね

死んで当然よ!、あんなやつ!

かなりの憎しみようだな

俺も…そう、思うよ

取り合えず、優しくそう言っといたんだ

…………

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