《MUMEI》 「あのさ、休み時間は海辺出ていいんだって」 部屋のベランダから七生が叫んだ。 休み時間は外で晩御飯食べて土産屋を物色出来る。 「昨日今日で土産は買ったからな。行きたいかも。」 夜の海かあ……。 「賛成!昨日、時間気にしながら回るの疲れたし。東屋に早く帰るように言ってくるわ。」 南がリーダー東屋に伝えに行った。 班行動がメインで何事も点呼を取る。 隣も同意してくれた。 晩御飯後はホテルに戻って各自で自由行動になる。 七生に誘われた通り海辺に出た。南は一人写真を撮りに行ってしまい、東屋達は面倒臭がったので俺と七生だけだ。 風は少し冷たいけど常温の砂が足を温める。 「足元掬われるなよ!」 七生は靴を小脇に抱えて猛ダッシュした。たちまち深い闇へ消えていく。 「ちょ、置いていくなよ」 勝手過ぎやしないか! 一人は嫌だ。 「木下君?」 富岡の声だ。 前へ |次へ |
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