《MUMEI》
『恋』とはなに?
清々しい太陽の光が鈴と瑠奈を照らす。
「あついねー……」
瑠奈は、運動をした後のように汗がダラダラ出ている。これでは可愛らしい顔も台無しだ。それに対し、鈴は汗は少ししか出ておらず、何故か笑みを浮かべている。
「暑くないって! だって、今は春じゃん」
そう、鈴が笑っていた理由はこれだ。なぜそんなに暑がるのか、鈴には理解できなかったらしい。
「暑いよ!真夏日に近いよ!」
「昨日が立春だったのよ?」
瑠奈は、そんな鈴を信じられないっという顔で見ている。
だが、周りは寒そうに厚着をしている人の方が多いくらいで、汗をダラダラ流している子は居ない。
その時、二人の横を爽やかにかけていく少年と少女がいた。
「あ、光と歩!」
鈴は、二人を引き留める。すると、二人を汗がダラダラ流していた。横の瑠奈はなんか笑っている。
「おぉ、鈴か」
「わーい、鈴と瑠奈じゃん!」
歩は、鈴と瑠奈に軽くハグした。光は鈴の頭を撫でている。
「よぉ。相変わらず、お嬢様は可愛らしいことで」
からかうような口調で言われた鈴と歩は、光の横腹に可愛らしいチョップをいれる。もちろん、音も「ポフッ」でとっても可愛らしい。
「もぉ、如月のばか!」
歩は、笑顔で光を軽く叩き始めた。多分、面白くなったのだろう。
光も笑って、とても楽しそう。羨ましいなー、なんて思う鈴。

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