《MUMEI》

例えばエジプトでは、大地の振動波をエネルギーに替える為のシステム である
ピラミッドの復興の為に、莫大な人員が過剰な労働を強いられた。
アステカでは人間の精神エネルギーを、
血液から得る味を覚えたエンリル派の
末裔が、吸血鬼に堕落するまでそう時間はかからなかった。
このアステカ文明は他のアヌンナキに滅ぼされたが、生き延びた吸血鬼はその後、
世界各地で怪奇な伝説を残した。
恐怖による支配。そのためには、人類に余計な知恵や力を与えない。
それがエンリル派の人類に対する姿勢だ。
それとは逆にエンキ派は、その当時の人類が理解し得る限りの知恵を与え、人類が持つ可能性を無限に引き出そうとした。そして日本の古代東北 に降臨したのは、このエンキ派の末裔だった。
魂の不滅を信じ、自然や宇宙と意識を
融合させて、高次元の生命に進化する事を生きる目的とするエンキ派の末裔の
思想は、現在の様々な宗教に影響を与えたが、日本の古代東北で彼らは自らを「アラハバキ族」と名乗ると、独自な
思想の下、文字どおり『千年王国』を築き上げたのだった。

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