《MUMEI》

カラオケ館ですか?………絶対歌わない!

硬く誓ったんだ、昔ね…

でも、誰も唄わなかった
お酒のんで、喋ってる

ホッとした

高校からの仲間なんだってさ

ってことは、ほとんど未成年じゃんか…
…………まぁ、そんなもんなんだろうな

なんか、俺を見て、ヒソヒソ話してる女子が居る…

……トイレにいったん避難しよう

鏡で、チェックした

髪も変じゃない、トウコの趣味に合わせて美容室でカットした髪

服も、トウコの趣味で買ったんだよなぁ

なんか、笑われることあるのかなぁ?

わかんねーや、つか、もう疲れた!
開き直ろう

部屋に戻ると

一緒に暮らしてるんですか?!

何人かの女子が、ハモって聞いてきたんだ

うん

きゃぁー、すっごーい!

え、え、じゃぁ、夜も一緒なんだぁ

やめなよ、変な想像、でも、前彼よりぜんぜん、良くない?

アイツはダメだよ

けど、あれでしょ?

そうそう、そんなことってあるの?!

もう、完全に話題は一色になってたんだ

元カレも知ってて、出会った経緯も知ってるんだ……

さっきのパーティーのときから、話してた男
お酒を進めてきたんだ
飲まないのって

確か、あの髪の長い娘の彼氏さんだったよなぁ

車だから

置いてきなよ、この店、言えば置いてけるし、運転代行も呼べるよ

おっきい車でしたね

髪の長い彼女さんが行ったんだ

トラックだよ

トラックなの?

トウコに聞いてたよ、髪の長い彼女さん
そうみたい、でも、見張らしよくて楽しいよ
ふわふわしてないから酔わないしね

商業車だから、揺れるの

不動産管理のお仕事なさってるんですよね?

作業服着て、肉体労働だよ

でも、社長さんなんでしょ?

従業員、いないけどね

彼氏さんが笑ってた
卑下するね、自分を、独立開業だろ、凄いよ

もっと、悪い男かっておもってたなぁ

そうそう、節操ない男なんだろうなって

………もう、勝手にして
なんとでも言ってくれ

お酒を飲んだんだ、タクシーで買えればいいやって

あー、飲んでるぅ

トウコが言ったんだ

飲まなきゃいらんないの、俺、人見知りすんの

俺の言葉に、みんながわらってたんだ



前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫