《MUMEI》

ジーンズかよ、落ちぶれたね
別れたんなら俺と付き合えば良いのにさ
遊ばれんなよな

余計なお世話よね、嫌い、コイツ

これも見て、元彼からよ前に、見せるって言ったら見なかったよね?

アイツの元彼女、妊娠してたぜ
アイツの子供だ
どうすんだ?、付き合ってんだろ?
出るとこ出るか?
そうそう、写真送っといたぜ
トウコのバージンごちそうさまって。つたえといてくれよな

だって

トウコ……平然としてる…
でも、不機嫌だ、トウコ…

返信したの?

見てわかるよね?
返信マークないよ、完全無視してるわ

うん、それがいいよ

妊娠、どう思う?
タクヤの、言葉で聞きたいの

可能性はゼロじゃないけど、セックスしてなかったからなぁ
男の存在を疑ってからはさ
何ヵ月かによるんじゃないかな?

………そう、戦うわ
今はもう、私の彼よ…

トウコ、なんで、俺に話さなかったの?

何でって、もう、終わった女でしょ?
アユミさんからのメールなら真剣に考えるわよ…

うん、そうだね

もうひとつ、文句言っていい?!

俺、なんかヘマした?
頑張ったんだけどさ……

なんのこと?

ん、良い彼氏って、言われたいじゃん

そんなの、どーでもいいわよ!
私が好きならそれで良いの!

これ、見て、私の気持ち書いてあるから

送信メール

これ?髪の長い娘宛?

そうよ、ヒトミに送ったメールよ

ヒトミちゃんかぁ、名前覚えるの、苦手なんだよなぁ
ただでさえ緊張してたから…

後半、緊張してなかったね?

……開き直っただけだよ
わかってたなら、早めに切り上げてくれよ

………自慢したかったの…とにかく、呼んで

トウコ、俺に、自分の携帯電話を渡したんだ




前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫