《MUMEI》

大丈夫?

うん、暖めたら治ってきたよ

いつの間に寝ちゃったんだろ?

俺も覚えてないよ

わたし、爆睡しちゃったぁ

俺も

……何回、出したの?

わかんない

……全部、中出しだよ

ぁは、すんげー嬉しい

普段はゴムしてね

どうしようかなぁ

………出来てもいいなら、出していいけど

いいの?

私はね、タクヤに任せるわ
出したきゃ出していいわよ

湯船に二人で浸かりながら、そんな会話をしてたんだ

トウコ、生理が来てた

朝、シーツが、赤かったんだ

お湯の中は圧力が掛かるから、出ないらしいけど
普段はお湯を汚しちゃうかもって、浸からないんだって

女の子の、そう言う話し、あまり聞いたことなかったから
ちょっと、新鮮

お湯から出ると、トウコの太ももに赤い筋が……

あ、なに?

見せて、生理

そ、そんなの、見たいの?!

不思議なんだもん

男性にはないものね………私を好きなら、キスしてよ、

軽く脚を開き、トウコが言ったんだ

あっ、嘘!、嘘だよタクヤ!

こんな匂いなんだね…苦いんだ

バカ!、嘘だよ!もう、赤くなってる、口…

俺の口をシャワーで洗おうとしたトウコの腕を掴んで

キスしようか?

そう、言ったんだ

うん

トウコ、そなままキスしてきた!

…………お互い、本気をわかってもらいたくて
変な、駆け引きしたのかな?

それとも、こう言うの、トウコ、好きなのかな?

トウコが求めるなら、俺、何でも出来るな

そんなことを考えながら、キスしてた

聞かなくていいや
この先、わかってくるよね
一緒に居れば

そう、思ったんだ

この部屋に来て、良かったと、俺、思ったよ

ホテルの部屋を出るとき、トウコに言ったんだ

私も

トウコ、即答だった

想いが伝わってる
共感できてる
そんな、実感が沸き溢れて来た

手を繋ぎ、エレベーターを待ってた

エレベーターの扉が開くと
中にカップルが居たんだ

ト、トウコ!

ヒ、ヒトミ!

………すんげー、気まずいかも…

ヒトミちゃんの彼氏さんも、苦笑いしてたよ



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