《MUMEI》 消える羽ユージは、走りながら、空を見上げた。 すると、2、3枚の紙が落ちてくる。 ユージは足を止めて、落ちてくる紙を待つ。 なんで、空から紙が落ちてくるんだ? だが、約3メートルの高さまで落ちてくると、紙じゃないことに気付く。 『あれは…』 それは、羽だった。 キラキラ輝きながら、落ちてくる。 ユージは手を顔の前に広げ、落ちてくる羽の1枚を優しく受け止めた。 ユージは目を丸くして見た。 だが、次の瞬間、羽が消えてしまった。 残りの2枚も地面に落ちたと同時に、消えてしまった。 ユージは、遅刻ということを忘れて、ぼーっと立っていたが、遅刻だと思い出し、学校へ走り出した。 前へ |次へ |
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