《MUMEI》

ヘンテコな暮らしだった

ユイ、器用に車椅子で、料理をするんだ

スロープをつけたと言っても、坂を登のは大変そうだから
冷蔵庫から食材を出し、俺が手渡してたんだ

ごめんね、簡単なものしか作れないの

じゅうぶんだよ
食べよう

うん

ユイ、食事の量が増えてる
良いことだよな、トイレが嫌で食べなかったんだな

今は、本当に、少しの間なら立てるんだ
、凄いよ
だからかな、トイレまおっくうがらずに行くようになってた

でも……

あっち行ってて!

んだょ…

音聞かれるの嫌なの!

聞こえないよ

行ってて!

わかったよ、困ったら呼べよな

変なことを気にすんだなぁ

洗濯も、自分がやるって
下着見られるの嫌らしい…

だから、掃除は俺がやったんだ
良い、リハビリになるしね

ごみ出しも、俺、

くそっ、痛みが取れない…
どうなってんだ、俺の身体……

夜は必ず熱が出る

医者は、昼間の疲労で、熱が出るのだろうと言ってたけど…
そんなもんなのか?

骨折ったこと無いしなぁ

レントゲンでは、異常はないって言ってな
コルセットすると、息苦しいしな

ごみの前でなにやってんの?

声がした

千夏……

困ってるだろうってね、

困ってねーよ

ユイちゃん、お風呂入れてるの?

んなわけねーだろ!

年頃の女の子よ、タクヤさんじゃねぇ

そっかぁ、ユイの面倒見に来たんだね

そう言うことにしとくわ

明るくなったなぁ、千夏…



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