《MUMEI》
消えた女の子
シンヤとアキラは、何も言わずに、走りながら、校庭に向かった。

2人は、息を切らしながら、校庭を見たが、そこに、女の子の姿はなかった。


校庭にいた全員が、普通に活動をしている。誰も驚いたり、ケガをしている人もいない。

まるで、誰も気づかなかったみたいだ…。

いや違う、気づかなかったんじゃなくて、
見えなかったんだと、
2人は理解した。


2人は顔を合わせ、お互いの頬を、強く引っ張った。

"ヅキヅキ"
痛かった。

「ねぇ、シンヤ。あの女の子どこ行っちゃったのかな。」

「そんなこと、俺に聞くなよ!」

「そうだね、ごめん。でも、あの女の子は、なんだったんだろうね。シンヤは、なんだと思う。」

「う〜ん…。」

シンヤは、考えてこむ。

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